硬直していた全身の筋肉が弛緩し、痙攣をはじめる 震える膝は、己が肉体を支える限界を迎え両膝から磯の上に崩れ落ちる 震える両手は、タックルを保持する力をも失い潮に濡れた黒い岩肌に落下させる 震える顎のせいで、奥歯がガチガチと不愉快な音をたてる 焦慮、困惑、当惑、悲哀、恐怖… あらゆる感情が沸き上がり、混濁し、その混沌としたるつぼの内に、茫然とする その感情のるつぼをを吐き出すためだったのか、震える喉で、震える心で、声にならない叫びをあげる 何者にも届かない虚しい叫びの後、何故か笑いが漏れる 意識のまとまらない感情のるつぼに身を投じながらも、解かったこと、がある 私は、求めていたんだ…
お世話になっております、ロックショアベイトアングラーのおりこみです。
ロックショア、という至極の釣りに挑んだあなた…
あなたはかつての私と同じように未曾有の大物の存在を知り、 焦慮し、困惑し、当惑し、悲哀し、そして恐怖し…しかしまたあの場所へ向かうのでしょう。
あなたは、その手にするロッドについて、考え、 悩み、そして選択せねばなりません。
今回はロックショアで使用するロッドについて
なぜベイトロッド?
私が使用しているAVETに合わせるロッドとは?
求める性能
私の選択
実際に使用してみて
これらについてを綴ります。
ロッドについて悩んでいるあなたへ、私の使用するベイトロッドという選択ついて、またその考えをお話します。
そして私が沖磯・ロックショアにて使用するリール、AVET アベットと組み合わせ使用しているロッドでもあります。アベットユーザーの方もご参考に!
良い道具はきっとあなたに至極の釣りを与えてくれる、そう思い執筆しました。
ロックショアプラッキング・キャスティングゲームにベイトロッドという選択
ロックショアでベイトタックルという選択に『変わり者だ』『随分と酔狂な釣りをするものだ』と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
私は幼少の頃から海、川、池など様々なフィールドにて餌釣り、ルアー釣り、ともに行っており、バスフィッシングにて初めてベイトタックルを手にしました。
そしてそれ以来、ベイトタックルを使用することは私のルアーフィッシングにおいて普通の事、になっていたのです。
成人してからしばらく離れていた釣りを海にて再開、シーバスフィッシング、フラットフィッシュを狙ったサーフゲーム、チヌトップetc…それらの際も当たり前の様にベイトタックルを使用。
もちろん初めての沖磯釣りもベイトタックル、以外の選択肢など考えられませんでした。
『スピニングタックルの限界を感じて』だとか『ベイトタックルに並々ならぬこだわりを』なんて話を耳にした事がありますが、そんな恰好の良いものではなく「ルアー釣りはベイトタックルで行うものだ」と何故か私は思い込んでしまっていた、というだけなのです。
結果として現在のタックルに巡り合い、ベイトならではの利点、スピニングとの違いなどを最近になって考えるようになり、初めからベイトタックルを選んでおいて良かったかな?とも思います。
そのあたりの話はリールの性能、影響も大きく、ロッドとリール双方の相乗効果でもあり、話が長くなってしまうのでまた別の機会に…
なぜ大物釣りでベイトタックルが用いられ、レバードラグリールなんて物が存在するのか?と考えれば、簡単な話なのですが。
ロックショアで使用するベイトロッドに求める性能
私がメインターゲットとしている…ヒラマサ。
相対する為に必要なロッドとは?
沖磯に潜む大物とやりとりをする、ことを考えれば簡単に答えは導き出せると思います。
強靭で堅牢なロッドが必要である、ことは言わずもがなでしょう。
しかしそれだけでは足りません、しなやかさ、柔軟性が必要です。
どこか矛盾しているように感じる方、もいらっしゃるかもしれません。
しかし強靭で堅牢なだけならば鉄パイプのような固いロッドを使えば良いだけです、しかし仮にそんなロッドで大物と相対したら、海に引きずり込まれるだけではないでしょうか?
海中に特化した強靭な肉体を持つ相手とまともに綱引きなどしても、勝てるはずはありません。
強烈な引きを受け止めるのではなく、受け流す事ができるしなやかさ、柔軟性が必要であると私は思っています。
この相反する性能、さらに自身の体とロッドを、1本のロッドであるかのように捉え、相手をいなす事が必要なのではないでしょうか?
つまり、扱いやすさも重要です。
以上、私がロッドに求める性能なのですが、感覚的な内容が多分に含まれ、具体的な数値などで表す事が難しく、しかし釣りをする方であれば解かっていただけるのでは?と記します。
長さ、重さ、調子などはその人の体型、体格、やりとりの仕方によっても変わるものでしょう。
私の使用しているロッドのスペックを参考に、自身の理想に近しい物を探していただければ良いかと。
ロックショアプラッキング用に選んだロッド
①MC Works´ RAGING BULL RB109XR-1/B
私はベイトロッドしか考えていなかった為、非常に少ない選択肢の中から選ぶ事となりました。
その中からこのロッドを選んだ1番の理由は釣具店で手に取って、見て、さらに店主の方からの…
『曲げてみますか?』
との申し入れに、私がロッドを持ち、店主の方に竿先を持って負荷を掛けてもらい、実際にその調子を確認できた事が大きかったと思います。
その際に強靭さ、堅牢性はもちろんの事「意外としなやかなロッドなのでは?」と思った事を憶えています。
ブランクスの太さから固いロッドを想像していたゆえ驚きました。
しなやか、と言ってもブリやカンパチの幼魚を掛けてもティップが入るぐらいで、「本当に魚なの?」と思ってしまうような事もあるハードなロッドです。
しかし10kgクラス以上の魚を相手にする際には、ティップからベリーにかけてスムーズに曲がりその性能をいかんなく発揮してくれます。
また60~100gのプラグのをメインに使用しているのですが、キャスト、操作ともに扱いやすく、そのクラスのプラッキングを見据えた設計である事が伺えるロッド。
スペックは以下、
(前略)
POWER 7
LENGTH 10’9″
LINE PE #4-6
CAST 60-130G
DRAG MAX 9KG
出典:Mc Works’
残念ながら…こちらのモデル、現在は廃番となっています。
② Orikomy Works RAGING PULL PULL RP107OR-1/B
RB109XR-1/Bを使用していて、同等かもう少し強い、かつプラグの操作の為に、もう少しティップの柔軟なロッドを求めるようになっていました。
MC Works RAGING BULL RB107XR-2/Bの購入も検討していたのですが、私の求めるスペックとは違う…
Ripple Fisher Runnerexceed 107BH Nano/Bait-ModelやZENAQ Duro 100H Bait modelなども候補にあがりましたが私の理想とは違う気がし、考えあぐねていました。
前述したとおり、ロックショアで使用するベイトロッドとなると非常に少ない選択肢の中から選ぶしかありません。
考え、悩み…
開発や設計などの職種に従事していた為か、私は自然と「なければ自分で作れば良いではないか?」という結論にいたりました。
とはいってもロッドメーカーやブランクスメーカーで勤めていた訳でもないですし、ロッドビルディングなど考えた事もなければ、そんな経験のある知り合いもいません…
ネットで情報を搔き集め、ブランクスメーカー、ガイドメーカー等のカタログを取り寄せ読み漁り、試行錯誤、紆余曲折の末、何とか完成した初の自作ロッド。
ロックショアヒラマサ ロングレングス ベイトキャスティングロッド、ジャンルを表すならばこんなカンジでしょうか?
10.7feetの自作ロッド、Magnum Craft ショアビッグゲーム SBg10140のブランクスを使用しています。
ブランクスのスペックは以下、
(前略)
全長:3010mm(仕舞い1550mm 2ピース)
自重:175g
サイズ:ティップ径 2.65mm バット径17.5mm
テーパー:レギュラーファースト
MAXルアーウェイト:140g
MAXドラグ:10kg
ラインMAX:70lb
使用マテリアル:35t+40tカーボン
印籠継ぎ2ピース
*印籠は接着されておりません。必ず接着してください。
(以下略)
出典:釣道楽屋SABALO
60~100gのプラッキングではキャスト、操作性ともにRB109XR-1/Bよりも扱いやすく感じます。
ブランクスのスペックから同等の強靭さを期待しているのですが、この自作ロッドの…
この記事の執筆中に思ったのですが「自作ロッド」という呼び方はなんだか味気ないので、今後は「Orikomy Works RAGING PULL PULL RP107OR-1/B RP98OR-2/B」という、ふざけた名称で呼称します。
【追記】2022年5月に破損、そして修理を行い、以降はRP107OR-1/B改め、RP98OR-2/Bと呼称しています。
RP107OR-1/B RP98OR-2/Bの完成以降、諸所の事情により…沖磯には数度しか渡れておらず、また、ハマチかな?メジロなの?相当のブリ系の魚しか掛けれていません。
やはり実際に大物を掛けてみないとそのロッドの強さ、たるものは測れないかと思います。
③ Fishman BRIST MARINO10.6MH
現在は沖磯へ渡る際にはフカセ釣りのみ、ルアー釣りのみ、と決めて、それぞれ別のタックルにて渡礁しており、ロックショアゲームにおいてはあまり使用していないのですが…
かつて「フカセ釣りのついでにルアーフィッシングも楽しみたい!」と準備したフィッシュマンのロッドです。
スペックはコチラ、
(前略)
全長 323cm(10.6ft)
マテリアル 4軸カーボン
ガイド Kガイドチタン+ステン
自重 345g
継数 3ピース
仕舞寸法 111.5cm
グリップ長 58.5cm
ルアーウェイト 15~70g
ライン PE2~6号
(以下略)
出典:Fishman公式HP
パワーも十分、キャスティング性能は良好、さらには3ピースロッドであるがゆえ仕舞寸法が短く、私がフカセ釣りの際に使用するロッドケースに収めることができるのが最大のメリット。
「あまり重いルアーは投げれない…」という気になる点もあるのですが、軽量ルアーがキャストできるので、ヒラスズキ狙いなども視野に入れる事が可能です。
「フカセ釣りの合間に…ロックショア!」を楽しむには良いロッド、と言えるのがブリスト マリノでしょう。
ロックショアで使用するベイトロッド、アベットに合わせる竿、さいごに
文中に出てきたRB107XR-2/Bも既に廃番、はっきりとしたアナウンスを私は確認していない為記さなかったRunnerexceed 105BHH Nano/Bait-Modelもおそらく… 限定生産だったのかもしれません。
なんとも歯切れの悪い書付を申し訳なく思います。
しかし私はベイトアングラーを憂い、記さずにはいられません。
この記事が僅かながらでも為になれば、そこからあなたの釣りを展開できれば、幸いです。
私が選んだ【Orikomy Works RAIGING PULL PULL RP107OR-1/B RP98OR-2/B】自作ロッドについては、極端な例ですし『そういう選択肢もあるんだな』程度に思ってもらって構いません。
是非とも良いロッドを手に、あなたの至極の釣りに挑んでください。
最近ではシマノからショアジギング用のベイトモデル、なども発売されています。もっと選択肢が増えてくれるといいですね。
【追記】また2022年に発売された、MC Works´ RAGING BULLのトップウォーター専用ベイトモデルRB105XF-1/B、RB104XF-2/B、も非常に気になります。
▼AVET・リールについては下記の記事をご参考に▼
Orikomy Works RAIGING PULL PULL RP107OR-1/Bの修理、という悲しい記事についてはコチラ⇓
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