ロッド、リール、ルアー、ウェア、ケース類や小物類にいたるまで、何を見ても「ロックショアで使えるのか!?」と吟味してしまう、おりこみです。お世話になっております。
2019年に発売された【ダイワ キャタリナ 15H】このスペックを知り、
これロックショアヒラマサ用じゃない!?
と思ったのは私だけでしょうか?
最初に断っておきますが、私はロックショアでのベイトタックルを推奨している訳ではありません。
しかし意外にも…私の使っているようなタックルに興味をお持ちの方もいらっしゃるようですし、またメーカーの想定している使用用途とは異なる使用法であり、情報も少ない様ですので記事にしました。
この記事では19ダイワ キャタリナ 15H
このリールについて、
ロックショアヒラマサゲームにおいて使用が可能か?
スペック的にどうなのか?
キャスティングは可能なのか?
これらについてお伝えします。
結論としては使用可能、キャスティング性能も良好、また初心者向けに非常に良いものだと思います。
※ただしこのリールはキャスティング用、としてダイワが開発したモノではありません。メーカーの想定しない利用方法をした場合、どんなトラブルが起こるかはわからないので、この記事は読物としてお楽しみください。
そしてもう一点、ご注意願いたいのが…
※「初心者向け」という文言を用いましたが、これは釣りをした事がない初心者の方、という意味ではありません。
- ロックショア(沖磯)でのヒラマサ狙いにスピニングタックルで挑んでいて、ベイトタックルの導入を検討している
- ショアでの釣りでベイトタックルを使用しており慣れている、そしてロックショアでのヘビーな釣りでもベイトタックルを使用したいと考えている
- レベルワインドありのベイトタックルを使用しており、これからワインドレス機の導入を考えている
- ロックショアでヘビーなベイトタックルを振りかざし『あいつは変態アングラーだ』と言われた事がない
そういった意味での初心者の方、という意味です。
釣りに関して、は玄人の方であったとしても…いきなり私が普段使用しているAVET アベット、のようなリールを導入するのはコスト面から考えてもおすすめできません。
ロックショアベイトタックル、ワインドレス機、を試してみる、には非常に良いリールだと思います。
その理由についてもお伝えします。
19 ダイワ キャタリナ 15H、概要
ダイワ、キャタリナシリーズはオフショアジギング用品として、ベイトだけではなくスピニング、またロッドも展開されておりご存知の方も多いかと思います。
そんなキャタリナシリーズから2019年に発売されたベイトリールであり、発売前から注目していた方もいらっしゃるのでは?
高負荷にも耐えうるパワフルな巻上げ性能はもちろん、滑らかな回転性能、ドラグ性能を備 えたオフショアジギングリール。心臓部にはハイパーデジギア、ドラグにはATDを搭載し、 高い基本性能を発揮する。スプール交換も可能なため、高切れ時や状況に応じたライン号 数変更も容易(※純正スプールのみ対応)。ドラグ・クラッチは、頻繁に操作するため大径ス タードラグとロングクラッチバーを標準搭載。15Hのターゲットは、マダイ、タチウオ、根魚、 青物、15H-SJのターゲットは中深海など、近海域ジギングで活躍。安心の堅牢ジギングベ イト、ここに極まる。
出典:DAIWA公式HP
なんとも良さそうですよね?
我々、釣り人の心に刺さります。
これは!?
このリール、導入しない手はないな…
しかしながら…私が使用したいフィールドはロックショア、そしてキャスティングでの使用。
ここを私が検証していきます。
キャタリナ 15Hのスペックから考察、ロックショア、キャスティングで使えるのか?
型式 | 自重 | 巻糸量 | ギヤ比 | 最大巻上げ | 最大ドラグ力 |
15H | 430g | PE3号:300m | 6:4 | 99cm | 8kg |
- PE3号で300mの糸巻量、つまりPE4号を200m以上が可能
- 最大巻上げ99cm、ハイスピードで表層を誘うアクション、素早い回収も可能
- 最大ドラグ力8kg、PE4号でも使用できそうなドラグ力
また力強いリーリングを可能とするスーパーメタルハウジング、パワフルな巻上げを可能とするハイパーデジギア、遠心ブレーキ搭載…
スペック的には充分にロックショア(沖磯)でのヒラマサ狙いで使用できそうに思えます。
キャタリナ 15Hでキャスティングは可能なのか?
この点が最も気になるところだと思います。
『遠心ブレーキが搭載されている』といってもオフショアジギングの際のアンダーハンドキャスト、いわゆるチョイ投げ、を想定したブレーキである事は明らかです。
確認してみるとブレーキブロック2点のみの遠心ブレーキ…
これはもう、試してみるしかない!
①Fishman BRIST MARINO10.6MHの場合
テストしたのは20g~65gのプラグ、メタルジグなど20数種類。
30g超のメタルジグは何の問題もなくキャスト可能、着水時に軽くサミングする程度で十分でした。
60g前後のメタルジグであれば90mぐらいの飛距離はでていそうです。(デジタルカウンターで計測したわけではありません。カラーラインでの簡単計測なのであしからず。)
以外だったのは私が普段使用しているリール、AVETでは不可能な20g、25gのものでもキャストが可能だった事です。若干ラインが浮いてくる感じはするのでサミングを強める、もしくはメカニカルを締める必要はありますが普通に使えます。
次にプラグ類ですが、40g超のシンキングペンシルや50g超のダイビングペンシル、ポッパーなどは問題なし、30gあれば十分キャストはできますが、気持ち良くキャストができるのは50~60gあたりかな、と思います。
飛距離も十分、投げやすいプラグであれば70m以上も可能でした。
②MC works´ RB109-1/Bの場合
テストでは50g~120gのプラグ、メタルジグなど20種類ほどを試投。
前述①の試投において、私の想定よりも軽いルアーのキャストが可能だったので、ロッドの対応ウエイトよりも軽めのルアーも試してみました。
メタルジグ、プラグともに50gあればキャストは可能、メタルジグであれば60m以上の飛距離、実釣での使用も十分可能、と思われます。
しかしやはり投げやすいのは60g超、80g・100g級のメタルジグであれば100m越えのキャストも簡単でした。
プラグに関しても80g・100g級のプラグが投げやすく、飛距離のでやすいルアーであれば90mぐらいは飛んでいたような…
ロッドとの組み合わせの影響のみではなく、リール本体の性能ゆえか、80g超のルアーが投げやすい、と感じます。
③Orikomy Works RAGING PULL PULL RP107OR-1/Bの場合
前述のレイジングブルと共に沖磯に持ち込んでいるロッドであり、投げやすいルアーウエイトはほぼ同じ、テストする必要もない気はするのですが、せかっくなので。
テストしたのは50g~120gのプラグのみを10数種類ほど。
沖磯ではメタルジグはほとんど使用ぜず、プラッキングがメインなので実釣を想定しプラグを色々と試してみました。
結果はまあ、想定通りのレイジングブルと同じような使用感、感想です。
この組み合わせにてひとつ気になった点が…
普段はAVET MXJ(555g)と組み合わせ使用しているロッドなのでキャスト、ルアーの操作、リーリング時、
軽っ!そして楽っ!
リールが100g以上軽いと違うな…と思ってしまいました。
キャタリナ 15Hのキャスティング時の注意点!オートリターンについて
上記のテスト結果よりキャスト性能は良好!…なのですがひとつ重要な注意点があります。
それはクラッチのオートリターン機能です。ハンドルを回す事でクラッチを返しスプールフリーの状態からスプールロックの状態に戻せる、ベイトリールには当たり前の便利な機構なのですが…
キャストした勢いでハンドルが回転し、クラッチが返ってしまう可能性がある、という事です。
これが起こればどんな事態に陥るか…簡単に想像できますよね。
もし100g超のルアーのキャスティング時にこれが発生したら…
スプールがロックされ急激なブレーキがかかり、ラインブレイク、ロッドへのダメージ、リールを損傷してしまう可能性すらあり得ます。
いやいやっ!
それキャストできないじゃん!?
そう考えてしまうのは無理がありません、しかしこれには対策が可能です。
購入した時点では上画像のハンドル位置にてクラッチが返ります。
シングルハンドルのベイトリールではハンドルをバッドエンド側に向けてキャストするのが投げやすいのですが、キャストした勢いでハンドルが回転し、クラッチが返ってしまう可能性がありますが…
簡単にできる対策として、ハンドルを反対方向に付け替えるという方法があるのです。
オートリターンする位置が180°移動し、上画像の位置でクラッチが返るようになります。
私はこの対策しか行っていませんが、キャスト時にハンドルが回転しクラッチが返る、というトラブルは起こっていません。
[結論]ダイワ キャタリナ 15Hはロックショアキャスティングゲームにて使用できるのか?
現時点では沖磯で使用したわけでも、釣果をあげたわけでもありません。
堤防や地磯での試投、テストの段階です。
しかしスペック的には十分使用可能、懸念事項だったキャスト性能は良好!
使用前に懸念していたブレーキに関してですが、キャスト後半、軽量ルアー使用時に「効いてるかな…効いてる気がするかな~」という印象、しかし特にトラブルもなくキャストができます。
そしてスプールが軽い、これはあくまでも私が普段使用しているAVET・レバードラグリールと比べて、という話なのですがそれゆえに、私が想定していたよりも軽量なルアーのキャストが可能であった要因だと思われます。そして投げやすい。
よって使用は可能、と言っても良いかと思います。
【追記】大型魚をかけた訳ではありませんが、実際に沖磯で使用し40~50cm程度の小型青物(ブリやカンパチの幼魚)とのやりとりは十分可能、軽量のルアーもキャストできるのでライトゲームを楽しむための予備リール、として使うのも良いかもしれません。
そしてさいごに、私が【初心者向けに良いモノ】と称した理由について、
- 日本メーカー【ダイワ】のリールである
- ロープロ型スタードラグリールと変わらないキャストフィール
- 値段が安い
この3点に尽きるかな、と思います。
ダイワ製品であるがゆえに購入する事、また店舗にて実物を確認する事も容易です。
またメーカーのアフターサポートも受けやすい。日本全国、どこの釣具店でも修理やオーバーホールの依頼などが可能です。
そしてスタードラグ式リールであるがゆえの軽いスプール、ロープロ型と変わらないキャストフィール…ベイトリールでのキャスティングに慣れている方であれば、容易にキャスティングに使用できるかと思います。(ハンドレベルワインドは練習あるのみ!)
レバードラグリール(私の使用しているAVETなど)に比べれば格段に容易なキャストが可能です。
さらには安価である事、特に初心者の方にはまず試してみる、という事がロックショアベイトタックルには必要だと考えますし、沖磯に向かう、というだけでもお金がかかりますので重要な点だと思います。
メンテナンス、キャスト性能、お値段、初心者の方に非常におすすめできるリールです。
初めてのロックショアベイトタックル、初めてのワインドレス機にはこの上ないリール、ダイワ キャタリナ 15H、検討中であればご参考に!
※上述したとおり、メーカーの想定している使用方法とは異なるので、キャスティングにて使用する場合は自己責任にて行ってください。
あなたのタックル選びのひとつの可能性となれば幸いです。
渡船を利用する沖磯ルアーマンの方であれば…▼コチラの記事もご参考に▼
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