激しい強風をよそに、静寂を保っていた碧い海面に突如として白い水柱が立つ、竿先が沈み込むとともに手元に伝わるズシリとした重み、確かな手ごたえに高揚し、全身がこわばる…
その刹那…
「スカッ」
エッ!?
今の完全に乗ってなかった?
うそぉ…なんで…
茫然と海面を眺め、その無力感に打ちひしがれてきた回数など、もはや数える事もあきらめた、おりこみです。お世話になっております。
ラインブレイクではなく、フックアウト…
痛恨のバラシ…
千載一遇のチャンス、自らの人生においてたった1度の機会を逃したかもしれないその原因、これを突き止めねば次のステージには進めないでしょう。
この記事では、フック、鈎・針先のメンテナンスについて、
自宅でのメンテナンス、ルアーフックの研ぎ方
釣りの最中に応急処置ができるフックシャープナー
フックシャープナーの使い方
これらについてをお話します。
「あの魚を獲りたい」と、真摯に願うあなたに、「逃した魚は大きかった」そんな言葉で終わらせないためにも、ルアーのフック、針先のメンテナンスについてをお伝えします。
ルアーフック、鈎・針先のメンテナンスの必要性
魚を掛けた後、磯、岩などにルアーが接触してしまった後、フック、針先を確認しているでしょうか?
こまめに確認しておかないと意外と鈍っているものです。
そんな状態で釣りを続けていれば…冒頭の私のようになってしまいます。
針先が鈍っていれば確実なフッキングなどできるわけがありませんし、鋭い針先のフックが必要な事は釣りをする方であれば当然の如くご存知かと思います。
そもそもフックってメンテナンスする物なの?
新品と交換したら?
こうお考えになる方もいらっしゃるかもしれません。
最近のフックは化学研磨が行われていたり、特殊なコーティングが施されていたりと、そもそもメンテナンス、つまりは研いでも大丈夫なのか?という点も気になります。
正直なはなし、新品に交換するのがベストだと思っています。
しかしながら…
大型のフックってお高いんですよ…
「消耗品」と割り切るにはちょっと…
という訳で何とかメンテナンスし、長持ちさせたいと思ってしまうものではないでしょうか?
ルアーフックの研ぎ方、鈎・針先のメンテナンス
フックの研ぎ方、自宅でメンテナンス
釣行を終え、自宅で針先を研ぐ際、私の場合は800番のサンドペーパーを使用しています。
針先を包み込むように、回すように、フックの針先と垂直方向に研ぎます。
あれ!?
水平方向じゃないの??
釣具メーカーなどの販売しているフックシャープナーを使用している方、その使用方法をご存知の方は不思議に思うかもしれません。
お間違いのないように、水平方向ではなく垂直方向!上画像の矢印の方向になります。
またフックを研ぐにはサンドペーパーのような柔らかい素材が良い、との事。
実はこの研ぎ方、フックメーカーであるがまかつの開発者の方がおすすめする方法なのです。
私もこの動画にて、この方法を知る以前までは金属ヤスリを使用し、水平方向に研いでいたので驚きました。
今まで何やってたのよ…
フックの研ぎ方、釣りの最中の応急的メンテナンス
上述したメンテナンス方法は、フックの開発に関わる方のすすめる方法であり「これをやっておけば間違いないであろう」とは思います。
「それならば、釣り場でも同じ方法で…」と思うのですが、そういう訳にはいきません。
私の嗜む沖磯釣り、ロックショアでこの方法を試みたら…沖の強風にサンドペーパーが舞う光景、しか想像できないからです。
釣行の際には釣り具メーカーの販売しているフックシャープナーを使用し、応急対応として研ぐしかないかな、と思っています。
【ご注意】
鈎を研ぐことは、鈎表面のコーティングを削りとるため、錆びに対する耐蝕性を著しく低下させることになります。シャープニング作業はあくまで現場での応急対応とお考えください。
引用元:OWNER
私の使用しているフックシャープナーのメーカーは、こうアナウンスしていることですし。
研ぎ方は、針先からフトコロに向かって研ぐ、これだけです。
私が使用しているモノは側面にスリット溝が彫られており、そこに通すように研ぎます。
方向は上の画像をご参考に。針先にバリを残さない為にも、必ずこの方向で行ってください。
ただし太軸のフックの場合はスリットが細すぎてうまく針先が当てられないケースがあります。その場合でも表面もしくは裏面、平らな部分で研ぐ事ができますのでご安心を。
とても簡単で時間もかからないのですが、鋭く研ぐ事ができます。
またこのフックシャープナーは画像の右側が鈎先ストレートタイプ用スリット、反対の左側は鈎先カーブタイプ用スリットが彫られており、双方のタイプに使用できて便利なのでおすすめ!
釣行の際には必携、フックシャープナー
自宅に帰った後の針先のメンテナンス、は上述したサンドペーパーを使用するのが無難でしょう。
釣行の最中であれば、ルアーやフックを交換するよりも手早くフックを研いで釣りに臨める、フックシャープナーは非常に便利なものです。
コンパクトな物ですし、かさばる事もありません。
それに沖磯に渡る際にはフックの予備を準備しておく事も大切ですが、2日釣り、3日釣りと連日の釣りの場合を考えても、1つタックルボックスに忍ばせておけば安心ですね。
ルアーフックの研ぎ方とフックシャープナー、さいごに
今回はフックの研ぎ方、鈎・針先のメンテナンス、フックシャープナーについて、をお話しさせていただきました。
磯の上で崩れ落ち、茫然と海面を眺める…そんな事がない様に、メンテナンスをしておく事、ベストは新品に交換する事、そして釣行の際にはフックシャープナーを持参する事をおすすめします。
夢の大物を釣り上げる事ができますよう、祈っております。
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