お世話になっております。青物、とりわけヒラマサに魅了され…沖磯釣りを10年以上嗜む、おりこみです。
青物は回遊魚であり、日本の近海に接岸するシーズン・時期は限られています…とは言っても実は地域であったり、魚種によってはその限りではありませんが。
しかしながら、どのエリアで釣りを行うにせよ、シーズン・時期を理解しておかなければ、良い釣果に恵まれる事はないでしょう。
なのでこの記事では、青物のシーズン・時期について、
青物御三家、ブリ、ヒラマサ、カンパチの…
釣りやすい季節
それぞれの適水温
このあたりに焦点をおいて、お伝えしたいと思います。
回遊する地域・エリアに関して、私が釣りをした事がない場所について言及する事は難しいものです…しかし「水温」に着目すれば、様々な都道府県においても参考になるかもしれません。
それぞれの魚種、についてもお伝えしますので参考にしてみてください。
青物御三家、魚種による時期を考えてみる
『青物釣りといえば秋』と考える方は多いような気はするのですが…実はブリ、ヒラマサ、カンパチは微妙に時期が異なったりします。
これはそれぞれの魚種の適水温が異なる事、に起因しているからだといえるでしょう。
私の個人的なイメージでは、
- ブリ⇒最も低い水温でも活動
- ヒラマサ⇒ブリよりもやや高い水温を好む
- カンパチ⇒3種の中で最も高い水温を好む
こんなイメージです。同じように感じている方も多いのではないでしょうか?
そして今回の記事を記すにあたり『魚の専門家の研究結果』のような参考になる文献などを探していて、おもしろいブログ記事を見つけました。
高本采実さんという方の青物御三家という記事で、この方がブリ、ヒラマサ、カンパチの特徴などについてまとめている記事なのですが…
この人…何者なの??
と思ってしまうほど詳しく、しかも適格に、述べられているように思え驚いてしまいました。「プロ」もしくは「専門家」といっても過言ではないでしょう。
この方の記しているそれぞれの魚種の適水温、を参考にさせていただきます。
また私が良く赴く四国の西海の沖磯エリア、を基準にお話しさせていただきますのであしからず。
それ以外の地域・エリアで釣りをする方は「水温」に着目してみてください。そして気象庁のホームページ、などと照らし合わせながら考えてみると良いと思います。
加えて、この記事内にて「海水温」という言葉と「海面水温」という言葉が登場します。これは混同しないよう、読み進めてください。
ブリの釣れる時期、適水温
適水温:16~20℃
~12℃、24℃~:ほとんど分布しない
ブリ:17℃ 最多
メジロ:18-19度℃ 最多
出典:魚と釣りと時々料理
「魚と釣りと時々料理」さんで記されているのはそれなりのサイズの魚、ブリ、メジロなどと称されるサイズに限っての話だと思われます。
海水温が24℃を越えても小型、ハマチやヤズなどと称すサイズは回遊しますし、海面水温が最も上昇し30℃を超える日もある8月でも釣れますからね。もちろん海中は水深が深ければ深いほど、もっと水温は低いはずですが。
ちなみにですが『海水温は外気温と比べ2ヶ月ほど遅れて変化する』なんて聞いた事はないでしょうか?
実際のトコロ…外気温が変動する時期は2ヶ月ほど遅れて変化し、最も水温が下がるのは2~3月です。そして最も水温が高いのは8月。
当たり前の話ですが、水温を上げる主要因である外気温がピークアウトした後も水温が上がり続ける訳はなく、9月に入ると意外なほどに水温は下がっているものです。もちろん海流による影響、地域差などもあるとは思います。
またエリアにより差があったりもするのです。例えば沖の島、鵜来島、柏島などの南方エリアの海面水温が30℃を越えていても、日振島、御五神島、菰渕エリアの海面水温は25℃程度しかない、なんてケース。
黒潮の影響が大きいエリアとそうでないエリア、ではかなり差があったりもするモノです。こういうエリアによる水温の違い、などに着目し釣り場を選択する、なんて事を考えてみるのもおもしろいですね。
話がそれましたが、四国の西海エリアではブリ系の魚は1年中、釣れる魚と言っても良いでしょう。
海水温が最も下がる2~3月でも黒潮の当たる沖の島、鵜来島、柏島などのエリアは海面水温が15℃を下回る事は少ないですからね。
ヒラマサの釣れる時期、適水温
適水温:18~23℃(ブリより高温を好む)
出典:魚と釣りと時々料理
体感として感じてはいましたが、やはりブリよりも高い水温で回遊するようです。そしてコチラもそれなりのサイズ、70、80cm~のヒラマサに関して、と言えるでしょう。
海面水温が30℃を超える真夏・8月でも40~50cmクラスのヒラマサ、いわゆる小政は活発に回遊するからです。
また水温が高い時期には日振島などの北の方、水温が低い時期では鵜来島などの南の方、といったカンジでエリアを選択すればいつでも釣れる魚なのかもしれません。
四国の沖磯で「ヒラマサ」といえば沖の島や鵜来島エリアで釣れる魚、といった印象で他のエリアでは「たま~に釣れる…」ぐらいに私は思っていました。
ですが海水温の上昇の影響なのでしょうか?近年では様々な地域で釣れるような気もします。
四国の西海エリアではヒラマサも通年釣れる魚、と言って良いと思います。しかし数が多い訳ではなく、また釣りあげる事が難しい魚でもありますので「良く釣れる」という訳ではありませんのであしからず。
カンパチの釣れる時期、適水温
適水温:20~30℃。
~13℃:死亡
~15℃,32℃~:成長抑制
出典:魚と釣りと時々料理
カンパチと言えば「夏の魚」と思っている方もいらっしゃるでしょう。『20~30℃』を好む訳ですから、ブリやカンパチとはかなりの差がありますね。
「青物」と一括りにされる事は多いですが、シーズン・時期を鑑みるのであればブリやヒラマサを狙うのとは違った戦略、を練る必要がありそうです。
やはり青物御三家の中では最も高水温を好むようで、夏~秋・7月~9月あたりは主に小型、中型は良く釣れる印象があります。
この季節、四国の西海ではどのエリアで渡礁しても釣れますし、小型の群れなどが磯に着けば数釣りも容易です。
しかし寒グレシーズン・11月~あたりになるとパタリ、と釣れなくなるのは20℃以上の水温を好むからなのでしょう。
四国の西海エリアではカンパチは夏~晩秋にかけてがシーズン、と言えますね。
青物の大きさ、個体差によるシーズンのズレを考えてみる
ブリ、ヒラマサ、カンパチ、それぞれの適水温や釣れる時期、はお解りいただけたかと思うのですが…
大型の個体、小型の個体を比較した場合、この限りではありません。そもそも習性や食性が異なる、なんてケースまであります。
基本的には大型の個体ほど低水温下でも活動が可能です。なのでターゲットを大型に絞るのであれば、適水温ギリギリ、もしくは適水温以下のエリアを狙うのが良いでしょう。
また水温の低下に伴い南下するのが青物です。最も遅く南下する、もしくは特定のエリアに留まる「大型青物を狙い撃つ」というのは大物釣り師の戦略としては定石、と言えます。
ただし、こういう事ばかりをやっていると釣果に恵まれない事も良くあるモノ…たまには小型や中型も視野に入れた釣りをするのがおすすめです。
外道すら釣れてません!
なんて事もよくある私の▶ロックショア釣行記◀を悪い意味での参考にしてみてください。
『大物しか狙ってない!』という方は厳しい時期、大物が望めない時期、にも大型トッププラグを投げ続けましょう!
青物釣りのハイシーズン・時期はいつなのか?
四国の西海、沖磯にて青物が釣れるシーズン・時期をまとめるとこんなカンジでしょうか?
サイズにこだわらず釣りやすい時期、で考えるのであれば夏~秋です。そこそこの型も期待できる秋、がやはりハイシーズンと言えますかね。
大型に焦点を絞るのであれば「赤」で記している適水温ギリギリ、もしくは下回る時期を狙ってみるのが良いでしょう。
また「春マサ」などと称される産卵前のヒラマサののっこみ時期についてですが、四国の沖磯ではそこそこのサイズ・80cmクラスぐらいはたま~に出ますが「あまり大型は釣れない」というのが私の印象です。
地域差もあるんですかね?「大型を狙うなら寒の時期!」と私は思っています。
そしてGTのシーズンはおまけです。沖の島、鵜来島、柏島などのエリアではGT・ジャイアントトレバリー、ギンガメアジやカスミアジも回遊します。
私は食べない・リリースが必須、の魚はあまり釣りたくない主義なので狙いませんが、釣人であれば『1度は釣り上げてみたい』と思うモノだと思います。狙いたい方はチャレンジしてみてください。
青物のシーズン、釣れる時期、さいごに
このたびは、青物の釣れるシーズン・時期についてを四国の西海エリアに関して、私の主観の元、お伝えさせていただきました。
沖磯での釣りを前提でお話しさせていただきましたが、ショアでも傾向は同じだと思います。
そして四国の西海エリアは関西や中国地方などとはシーズンが異なる、といった印象です。しかし水温に着目すれば、様々な地域においても回遊の時期を推測する事に繋がるのではないでしょうか?
これから青物釣りに挑戦される方など『青物を釣ってみたい!』とお考えの方は参考にしてみてください。
青物釣りに必要なタックルなどは▼コチラの記事▼などをご参考に!
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