お世話になっております、レバードラグリールしか愛せないおりこみです。
突然ですが、ひとつご質問をさせていただきます。
釣りのオフシーズン、あなたはどうやってお過ごしでしょうか?
そんなもんメンテナンスしかないやろ!
せやせや、リールのメンテナンスや!
リールメンテ以外に何があるんや?
その通りです!アベットのメンテナンスしかありません。
【アベット ラプター】とはアベットシリーズ最上位のモデルでありラプター、ダブルスピード、MCキャスト、全ての機能を搭載し、最も複雑な機構です。
…と、言ってもレバードラグリール自体の構造はすごくシンプル!
『メンテナンスを自分でやってみたい』と思っている方や、既に行っている方の参考になれば、と記します。
アベット ラプターモデルのドライブシャフト側
ギヤ類や構造について
分解の際の注意点
ラプターの機構など
これらについてお話しします。
また以前、記事にした、
【アベット SXJ】リールのメンテナンス・巻き取り時のゴリ感、シャリ感の原因と対策
の補足でもあります。
その時の不具合の原因は別にあったのですが、ドライブギヤなどへの異物の混入、グリス切れが要因となってリールの巻き取りに不具合が起こる可能性は十分にあり得ること。
その際のメンテナンスの参考にもなるかと思います。
※今回もリールのメンテナンスに関して、なのですが『自分ではできないな…』と思ったらメーカー修理、専門店をご利用ください。『自分のリールなので自分で行いたい!』という方は自己責任でお願いします。
アベットのドライブシャフト側外観とラプターについて
この時点でドライブシャフト側を取り外しているのですが、ここまでの分解の工程については下記の記事をご参考に!
そしてここでラプターの機構、について簡単にご説明させていただきます。
上画像のスプール側ディスクの中央のピン、ギヤ側のブレーキディスクの6ヶ所の穴が確認できるでしょうか?
この2枚のブレーキディスクが同期しながらカーボンブレーキパッド(黒いヤツがこれにあたります)を挟み込みドラグを効かせる、という仕組みです。
この構造ゆえに、安定し、かつスムーズなドラグ、そしてSXJのような小型リールでもMAX12kgのドラグ性能を実現しています。
アベット・ラプターのギヤ類を詳しく見ていく
とりあえずブレーキディスクを取り外しましょう。ピニオンギヤとかみ合っているだけなので簡単に外れます。
そしてピニオンギヤもベアリングに挿し込まれているだけですので手で簡単に取り外す事ができます。
次に左赤丸部の右赤丸内の「ドライブシャフト・ストップナット」を外さなければなりません。上画像はすでに取り外している状態です。
リールメンテナンスを行う方や、ボルト、ナットなどを扱う事がある方はご存知かもしれませんが、普通のボルトは右ネジ(時計回りに回すと締り、半時計回りに回すと緩む)が切られています。
それと逆方向に切られたネジが逆ネジ、つまりは時計回りに回すと緩み、半時計回りに回すと締まるということ。
回転する機構などで、ボルトが緩む方向に回るモノの場合、回転時にボルトが緩み、ボルトやその被締め込み体が落下する可能性があります。
それを防ぐために逆ネジが採用される事があるのです、このボルトもまさにそうですね。
緩める際は時計回り、締める際は半時計回りです。誤って逆方向に回し、メネジを破損などしてしまうと大変なことに!…ご注意ください。
そして上画像の2つの+のボルトを取り外すと、左赤丸内の黒いカラーと逆転防止機構が取り外せます。
これでダブルスピードのローギヤ側のギヤが露わに…こちらも取り外しましょう。
するとこんな様、ハイギヤ側のギヤも露わになります。
中央の黒いパーツもカラーです。こちらも取り外しましょう。
ちなみに、ギヤの取り外し方法はギヤを下向きに、トントンと叩くように落とす方法が良いかと思います。
張り付いていたりして外れにくい事もあるのですが、工具などを使って強引に外す、という方法はおすすめできません。
ギヤを傷付けてしまえばこのギヤの機構がスムーズに回転する事などありえませんし、最悪のケースは使用不能、交換に至る可能性も…
取り扱いには気を付けてください。
ギヤ類をすべて取り外すとこんな感じです。
ここまでバラシてしまうとピニオンベアリングもメンテしたくなりますよね。
取り外すとこうなります。
このピニオンベアリングなのですが、ケーシングが精密な精度で成形されているのか…専用工具なしではなかなか外れません。
またアベットはアメリカのメーカーである為、採用されているベアリングも当然にインチサイズです。
ゆえにインチサイズの工具が必要になるのですが…私は良いモノが見つからず、ミリサイズのベアリング・プッシュ&リムーバーを使用し、工具で思い切り締め込み使用しています。
ここまでくるとAVET アベットが丸裸…
以上がドライブシャフト側、分解の工程、手順となります。
アベット ラプター、ドライブシャフト側、ギヤなどのメンテナンス、さいごに
今回はアベット ラプターモデルのドライブシャフト側、ギヤ類を詳しく見てみよう、という事で分解の様子をお伝えしました。
アベットのメンテナンスをお考えの方のご参考になれば、と思います。
▼また使用する工具類に関してはこちらの記事で詳しくお伝えしています▼
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