お世話になっております、大物と相対す事を夢見るおりこみです。
鋭く切り立った岩肌、群生するフジツボやカメノテ…
点在する沈み瀬や小磯…
磯のスプリンターとも称され海中に特化した強靭な肉体を持ち、磯に突っ込む事を恐れないターゲット…
沖磯にて相対すは、大型のヒラマサ…
100lb超の太いリーダーを使用する事はままあります。
そんな際に気になるのはルアーとリーダーの接続方法ではないでしょうか?
太いリーダーでのノット、行った事がある方であればお解りかと思いますが綺麗にノットを組む事、安定した強度を保つ事、が難しく失敗すれば簡単にほどけてしまったり、切れてしまったり…
そんな接続方法で大物と相対する事に不安を感じているのではないでしょうか?
『もっと簡単で、確実な接続方法はないのだろうか…』とお考えなのでは?
今回は、太いリーダーの確実な接続方法について
ダルマクリップを使用したスリーブ止め
必要な材料や工具
その方法
結束強度を測定
これらについてお伝えします。
確実な接続で、何の不安もなく、思う存分、沖磯に潜む未曾有の大物とやりとりができるよう、記事にしました。
スリーブ止めに必要な材料、工具、おすすめのハンドプレッサー
- LPダルマクリップ
- ウレタンチューブ、もしくはビニールチューブ
- ハンドプレッサー
ダルマクリップ、は40個入りの物よりも、200個入りの物がお得です。
スリーブ止めに使用するチューブ、はあなたの使用するリーダーの外径に合わせ、サイズを選んでください。
ウレタンorビニールはお好みで、安いのはビニールですが…あまり耐久性はありません。結構、破れます。
ウレタンの方がリーダーを通しやすく、丈夫な気はしますね。
私がスリーブ止めに使用しているペンチ・ハンドプレッサーはLPダルマクリップのメーカーでもある、ヤマシタのハンドプレッサー S。先端部がワイヤーカッターになっている為、釣り場でかしめ⇒ワイヤーorリーダーのカットも行えて便利です。
ダルマクリップのSS~2Nまでのサイズをかしめれる物なのですが…最近は販売されていない模様。
「ダルマクリップと同じメーカー、のハンドプレッサーを使用するのが無難かな?」と思いますので、ダルマクリップの2N~5Nサイズに対応しているヤマシタ ステンダルマプレッサー、コチラなどがおすすめです。
※ただしヤマシタ ステンサプレッサーはワイヤーカッター機構は備えていません。別で準備する必要があります。
もしくは2N、3N限定にはなりますが、ラチェット式で使いやすいMaria ファイターズプレッサーなども良いかもしれません。
私の場合、リーダーはフロロカーボン70lb~100lb、ナイロン100lb~150lb、号数でいえば20号~40号を使用。
その為ダルマクリップは2N、ハンドプレッサーは2Nをかしめる事ができる物、チューブは1.0mmもしくは1.5mmが必要となります。
それぞれご自身の使用しているリーダーのサイズに合わせ選定してください。
ダルマクリップの使い方、スリーブのかしめ方
今回は100lbのナイロンリーダーを使用しご説明させていただきます。
ダルマクリップのサイズは2N、ウレタンチューブは1.5mmになります。
まずリーダーにダルマクリップ、ウレタンチューブ、スプリットリング(私の場合はオーシャンスナップ)の順に通します。
スプリットリングはかしめた後で通す事もできますが、釣り場でかしめを行う場合はこの方法が手早く準備ができるのでおすすめです。
自宅であらかじめかしめをしておき、釣り場にてスプリットリングを通すケース(スプリットリングがロッドのガイドを通らない場合など)はスプリットリングは不要。
もしくはスプリットリングは使用せず、直接ルアーを接続したいのであれば、ルアーのフロントアイを通しておく事となります。
次にリーダーを折り返しダルマクリップのもう一方の穴に通し、長さを調整。
私は上画像程度のヒゲを残します。
そしてかしめの作業、ハンドプレッサーで挟み込み、ヒゲの長さは良いか?ズレていないか?を再度確認し握り込んでください。
ダルマ形状が8の字形状に潰れればOK。何度か使用すれば、かしめれる感覚がわかるかと思います。
わかりにくいかもしれませんが上の画像でもクリップの端部、がハンドプレッサーよりもはみ出しています。
この工具であればセンターをかしめると、端がこの程度はみ出るよう設計されているようです。
かしめが完了すると上画像のような様子となります。
こういったかしめ工具(圧着工具)は複数のサイズがかしめできるように設計されているモノが多いのですが、異なるサイズのダイス(溝)では、かしめを適切に行うことはできません。
使用しているダルマクリップよりも小さいサイズでかしめを行えば、スリーブの破損、リーダーの切断を招く可能性がありますし、大きいサイズで行えば、かしめ不足によりリーダーのすっぽ抜けを起こすおそれがあります。
適切なサイズ、でかしめをおこなってください。
さいごに余分なリーダーのヒゲをカットし、ライターで炙り焼きこぶ、をつくります。
これで完成!
また余談にはなりますが、
ノットの時もやってるけど、
焼きこぶってホントに意味あるの?
こう思った事はないでしょうか?
実は私も『焼きこぶを作った方が良い!』というネット上の情報などを鵜呑みにし、いままではなんとなく…行っていたのですが、これって凄く重要なモノです。
この後に行った結束強度の測定にて思い知りました。
ダルマクリップでリーダーをスリーブ止め、結束強度を測定
今回の記事を記すにあたり、結束強度の測定をしてみる事としました。
反対側を鉄アレイに結束し足で踏み、画像の様なデジタルスケールを手に持ち、学生時代を思い出す…体育の背筋力測定の様な方法で試してみます。
専用の測定器具のようなモノを使用している訳ではなく、上記のような体を使った方法であり、徐々に精密に力を掛けていく様な動作はできません。
また私の持っているスケールは、最大値をホールドする、ような便利な機能を備えていないので力をかけながら、プルプルしながらの目視での確認となります。
ゆえに正確な値の測定という訳にはいきませんので、参考値としてください。
スリーブ止めの強度テスト、1回目
デジタルスケールの表示値が25kg、を超えたあたりで破断。
なかなかに良い値ではないでしょうか?
私がロックショア釣行にて使用しているリール2台の最大ドラグ力は、12kgと14kg、その2倍ほどの結束強度が確認できました。
スリーブ止めの強度テスト、2回目
はっきりとした値が知りたかったので1回目よりもゆっくりと、じわじわと力を込めていきました。
しかしスリーブ止め付近が破断する前に鉄アレイ側のノットがほどけてしまい、失敗…
ですが表示値20kg超え、が確認でき、また焼きこぶの位置からこの時点でリーダーが滑っている事がわかります。
スリーブ止めの強度、テスト3回目
鉄アレイ側のノットを強固に締め込み再チャレンジしてみると…24kg、を超えたあたりで破断。
3回とも20kg、を超える力をかける事が可能であり、安定した結束強度が保てている事がわかります。
ノットを組む際の様な失敗が少ないとも言えるのではないでしょうか?
今回はリーダーの接続部に直接負荷をかける方法で測定しています。
実際の釣行ではロッドまたはリールのドラグ、その他要因によりこの実験のような直接負荷がかかることはありません。なのでなかなか良い値ではないかと…
また画像を確認していただければわかりますが、リーダーが滑り破断するに至っても、焼きこぶできちんと止まっている事も確認できます。焼きこぶって意外と大事ですね。
『それでもリーダーが滑っているのが不安だ』という方はダルマクリップを2つ使う方法を試してください。
大物狙いの太いリーダーにはダルマクリップ、スリーブ止めがおすすめ、さいごに
今回は100lbを超えるような太いリーダーとルアーの結束におススメの方法「ダルマクリップを使ったスリーブ止め」についてお伝えしました。
強度のある結束を安定的に、簡単に、行うことのできる良い方法だと思います。
この方法であれば、何の不安もなく、思う存分、沖磯に潜む未曾有の大物とやりとりができるのではないでしょうか?
みなさまが、そんな大物に出会えることを祈っております。
また使用するチューブには▼こんな選択肢▼もあります。使いやすさ、を重視するのであればアリですね。
私がダルマクリップによるスリーブ止め、と共に使用しているオーシャンスナップやリーダーについては▼コチラの記事▼をご参考に!
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