お世話になっております、ロックショアベイトアングラーのおりこみです。
ロックショア、という過酷な釣りに挑んだあなた…
あなたはきっと軒並みならぬ大物への執念、または沖磯への愛慕を持ち、またあの場所へ向かうのでしょう。
あなたはタックル、とりわけリールについて、考え、悩み、そして選択せねばなりません。
ましてやベイトタックルという選択をするのであれば、なおの事…
『ロックショア・キャスティング用ベイトリール』なんて名目で販売されているモノなどありませんからね。
この記事では、ロックショアで使用するベイトリールについて
私が現在使用しているアベットに至るまでの経緯
以前に使用していたベイトリール
沖磯キャスティングゲームにベイトリールを使用しての率直な感想
こんな内容についてを記します。
しかし私はロックショアでのルアーフィッシング、キャスティングゲームにおいて、ベイトタックルを推奨している訳ではありません。
ですがベイトタックル、ベイトリールが好きな釣人というのは、どんな釣りでもベイトを使いたくなるものでしょう。
実際に私がそうですし、沖磯でのロックショアキャスティングゲームにおいて、かれこれ10年以上は使用しています。
なのでこの記事では、ベイトタックル、ベイトリールを愛する、あなたの為にお伝えします。
- 『ベイトタックルが好きだ!ロックショアでも使えないものか…』
- 『ベイトタックルで沖磯キャスティングゲームってどうなの?』
- 『ベイトリールしか愛せない…』
こう考えたことのあるあなたであれば、参考になるかもしれません。
是非とも!自身の愛するベイトリールで、沖磯に潜む未曾有の大物に真っ向勝負を挑み、引きずり出していただきたい、そう思います。
ロックショアで使用するベイトリール、過去に使用していたモノ
アブガルシア パワークランク、ビッグシューター
PE3~4号を100m以上の巻糸量、ドラグ力もなるべく強いモノ…
という事で選択したのがこの2台、もともとシーバスやフラットフィッシュゲームにも使用していたベイトリールであり、問題なく使用はできました。
しかし気になっていたのが巻糸量、そしてレベルワインダーの存在。
ラインブレイクした際、根ズレしたラインをカットする際に「巻糸量が少なすぎて再度釣りを再開できない」こんな事があったのです。
その対策としてロングリーダーを使用していたのですが「ノットがレベルワインダーに引っ掛かりバックラッシュを起こす」というトラブルが頻発する事に…
そんなおりに発売されたのが⇓
ダイワ タトゥーラHDカスタム150
- ソルト対応、ヘビーデューティーモデルとして登場
- PE3号を200m、4号を150mの巻糸量
- キャスティング性能を高めるために搭載されたTWS
品名 | 巻取り長 (cm/ハンドル1回転) | ギヤー比 | 自重 (g) | 最大ドラグ力 (kg) | 標準巻糸量 ナイロン (lb-m) PE(号-m) | ハンドル長 (mm) | ベアリング ボール/ローラー |
---|---|---|---|---|---|---|---|
150H-TW | 71 | 6.3 | 230 | 7 | 25-100 5-110 | 100 | 7/1 |
150SH-TW | 82 | 7.3 | 230 | 7 | 25-100 5-110 | 100 | 7/1 |
2013年、当時はまさに「私の求めていたベイトリールではないか!」と発売前から注目しており、導入しました。
TWSの搭載により10m程度のロングリーダーも可能…ですが、たま~に引っ掛かります。しかし飛距離は格段に向上。
実際に何度も沖磯での釣行にて使用し、数々の魚を仕留め「このリールはロックショアで通用する!」と、錯覚していました。
しかしある日、そんな妄想はあっけなく崩壊したのです。
突如、海面に白い水柱が立つ… 竿先にズシリ、と重みが乗る… 私はここぞ、とばかりに竿を立てる 竿が鳴く… ドラグが唸る… それ以前に経験した事のない圧倒的な力 回せないハンドル… 廻り続けるスプール… 何もできないまま、永遠にも感じた、ほんの数秒。 あっけないラインブレイク… 沖磯の強風にPEラインがむなしくたなびいていた…
私は無知だったのです。ロックショア、というものを理解していなかっただけ…
沖磯に潜む未曾有の大物と、実際に相対していなかっただけの「大海を知らない、内海の中のクサフグだった…」ということでしょう。
現在、ロックショアで使用しているベイトリール・AVET アベット
私が沖磯・ロックショアで使用するベイトリールに求める性能は、
- 剛性
- ドラグ性能
- 巻糸量
- ロングリーダーを使用できる事(ノットをスプールに巻き込んでのキャストが可能)
この4点、この性能を満たすベイトリールがAVET アベット レバードラグリールというモノです。
現在、沖磯での釣行の際はAVET、SXJ 6/4MC RaptorとMXJ 6/4MC Raptorを使用し挑んでいます。
アブガルシアのパワークランク、ビッグシューターも良いリールだったのですが、断捨離してしまいました。
タトゥーラHDカスタム150SH-TW、150H-TWは近場の堤防や地磯などでのシーバス、マゴチや回遊があれば青物(といってもハマチやサゴシ、80cmぐらいのブリなら可能)狙いの釣行に使用。
タトゥーラHDカスタムは2台とも現在までに3回のオーバーホールを経て、そのうち1度は1台で2万円を超える費用だったのですが、実施し現在も愛用しています。
ロックショアでベイトリールってどうなの?
私はロックショアでのルアーフィッシングにおいて、スピニングタックルを使用した事がありません。
そもそもロックショアに限らず、ルアーゲームにおいてはスピニングリールを使用した事がほとんどないのです。
フカセ釣りではスピニングリールを使ってますよ(昔はベイトリールでやってましたけど…)
ですので「スピニングリールと比較して」みたいな事を申し上げるのは難しいのです…
ゆえに一般的に言われる「ベイトリールのメリットやデメリット」を考えながら、私なりの考えを記していきます。
ロックショアにおけるベイトリールのメリット
太いラインの使用が可能
「これが1番のメリットではないかな?」と私は思っています。
『ベイトタックルを使用すれば太いラインでもデメリットがない』なんて話を聞いた事がないでしょうか?
キャストの際、スピニングリールでは螺旋状にラインが放出され、ガイドとの摩擦抵抗により飛距離が損耗します。
対しベイトタックルは直線状にラインが放出、なので細糸であろうが太糸であろうがあまり飛距離に影響がない、という訳です。
実際に使用してみてもPE3号だろうが、PE6号だろうが、さほど飛距離は変わりません。
またPEラインと10mのロングリーダーを直結するラインシステムを採用し、80lbを使用しても、150lbを使用しても、私が使用しているワインドレス機であれば特に影響はないように感じます。
キャスティングの精度
ロックショア・沖磯においても重要な点、強風下にてシモリ際や沈み瀬の際、を的確に狙う事は大切です。
特にヒラマサを狙うのであれば、水深の浅いエリア、障害物の多い磯・ハエに渡るのは定石なので「沈み瀬を回られてしまう」といったトラブルを避けるためにも考えるべき点でしょう。
ですがこれはベイトリールだから、という話ではないと思います。
スピニングタックルでも、キャストがうまい人はうまいでしょう。
スピニングリール、ベイトリール、双方を同程度、扱っていて同じぐらいの熟練度であれば「ベイトタックルの方がアキュラシー性が高い」とは言えるかとは思います。
巻取り力の強さ
この点は間違いないかと思います。ベイトタックルを使用した事がある方であれば、ご存知でしょう。
ギヤによる方向変換が少なく、力の損耗を抑え巻き取れるのがベイトリール。
さらには大型魚、トローリングなどにも使用される事、を想定したのがレバードラグリールというモノ。
- 力を込めやすい大型のハンドルノブ
- シングルタイプのロングハンドル
- 100cmを超える巻取り長さ
- 10kg超の強靭なドラグ性能
と相まって力強い巻取りが可能です。
沖磯の化物共と、実際に相対した事がある方であれば、これがいかに重要な点であるかは想像に難くないでしょう。
ロックショアにおけるベイトリールのデメリット
トラブルが多い
ベイトリールは糸の巻き方向のおかげで糸ヨレし辛い、エアノットはできにくい、と思います。
最たるトラブル、はやはりバックラッシュでしょうか?
みなさま、様々なご意見がおありでしょうが…
このタックルにて、10年以上この釣りを嗜む、私の正直な感想は「それなりに慣れていたら、1日中投げていてもバックラなんてしません」これだけです。
この「慣れていたら」というのが重要だと思います。
- ベイトリールの特性、だけではなくロッドの組み合わせにもよる、投げやすいウエイトを理解している
- 磯の状況、主にその時の風の状況からブレーキの設定をきちんと行える
- キャスト中、飛行中のルアーの変化、横風にあおられた、などの状況の変化に即座に対応しサミングコントロールができる
- 確実にロッドにウエイトを乗せるキャスティングが出来る
このあたりがキチンと、適切に行える方であれば問題はないでしょう。
こういう方であればバックラッシュなんてしませんよね?
沖磯釣行であれば7~8時間、1時間に10回キャストするとすれば、70~80回繰り返し…ラインが浮く、程度の軽度のモノはあるとしも、釣行が不可能になるほどのバックラッシュを経験した事が私にはありません。
沖磯での実釣にて使用する前に、ショアにて充分過ぎるほどに練習していたのが功を奏したののでしょうか?
私が使用しているレバードラグリールのアベットはロープロ型のリール、オフショアジギング用スタードラグ式リール、などとはかなり特性が異なります。
導入当初は「キャストが難しい…」なんて思っていたのですが、現在では何も考えずキャスティングが可能。
やはり何事も慣れが大切でしょう。
しっかり練習する事が大事だと思います。そして上述した点を理解し、実践できる事。
またバリバス アバニ キャスティングPE SMPなどのトラブルが少なく、キャスティングがしやすいラインを選択する事も重要です。
軽量ルアーが投げれない
これは間違いないかと思います。
特に私の使用しているアベットは非常にスプールが重い、リールです。
SXJ、MXJというモデルは50~60g程度の重量がなければ、気持ちよくキャスティングはできません。
ですが私が沖磯・ロックショアでよく使用するのは80~100g級のルアー、トップウォータープラグなどです。
大物狙いのアングラーであれば、そんなものでしょう。
そもそも軽量ルアーを使う事がまずないので、デメリットではないかもしれませんね。
飛距離が出ない
私が使用するアベット レバードラグリールについては、ワインドレス機であり、スポーツキャスティングにおいても使用されている様なリールです。
仮に「6号のPEラインに10m、150lbのナイロンラインのリーダーを直結」というラインシステムでキャストする場合…
レベルワインダーのあるベイトリールでは、まともにキャストできないでしょう。確実にノットが引っ掛かります。
ではスピニングリールでは、どうでしょうか?
私は実際に行った事がないのですが…あんまり飛ばない気がします。というかコレもまともに投げれないような…
「直結」という条件下を離れますが、スペーサーとして中間程度の太さのPEラインを入れる、なんていう方法もあるらしいです。
では、ワインドレス機であるアベットの場合は…普通に投げれますし、なかなかに飛びますよ。
ここまでにお話しした3パターンの中では、1番飛距離が出るのではないでしょうか?
ベイトタックル、ワインドレス機の場合、スピニングタックルの様にガイドの干渉などはあまり影響がなく、またレベルワインダーもないのでスプールが回るかどうか、だけの話です。
スプールの回転を良くする施策、例えばベアリングを適切にメンテナンスする、などを行い、かつそのスプールを十分に回転させる事が出来るウエイトのルアーを選定し、きちんとしたキャスティング(投げ方)を行えば、気持ち良くカッ飛ぶでしょう。
ロックショアで使用するベイトリール・アベットに至るまで、さいごに
余談ではありますが、みなさまは「釣り」というモノが好きなのではないでしょうか?
愛する釣り、を好きで行うのですからタックルにおいてもご自身の好きなタックル、ベイトであれ、スピニングであれ「好きなモノを選べば良い」と私は考えています。
私の様な選択が、必ずしも正しいという訳ではありませんし「他の選択肢もあるのだろう…」とは思うのです。
しかし、ベイトリール・ベイトタックルをこよなく愛し、そして沖磯に潜む未曾有の大物に対し激情を燃やし、この釣りに執念を注ぐロックショアベイトアングラーのあなたには、何かのお役に立てるかもしれません。
あなたの、変態ロックショアベイトアングラー道に、幸あらんことを…
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